EXHIBITIONS

日本書紀成立1300年 特別展

出雲と大和

2020.01.15 - 02.09, 2020.02.11 - 02.26

銅剣・銅鐸・銅矛(部分) 島根県出雲市 荒神谷遺跡出土 弥生時代・前2~前1世紀 文化庁蔵(島根県立古代出雲歴史博物館保管) 国宝

日本書紀 巻第二(部分) 南北朝時代・永和1~3(1375~1377) 愛知・熱田神宮蔵 重要文化財 後期展示

銅鐸 島根県雲南市加茂岩倉遺跡出土 弥生時代・前2~前1世紀 文化庁蔵(島根県立古代出雲歴史博物館保管) 国宝

秋野鹿蒔絵手箱 鎌倉時代・13世紀 島根・出雲大社蔵 後期展示 国宝

円筒埴輪 奈良県桜井市メスリ山古墳出土 古墳時代・4世紀 奈良県立橿原考古学研究所附属博物館蔵 重要文化財

宇豆柱 鎌倉時代・宝治2(1248) 島根県出雲市出雲大社境内遺跡出土 島根・出雲大社蔵 重要文化財

 令和2年(2020)は、日本最古の正史『日本書紀』が編纂された養老4(720)年から数えて1300年目という記念すべき年。神代(かみよ)から持統天皇11(697)年までを編年体でまとめた歴史書である『日本書紀』は舎人親王(とねりしんのう、676~735)が中心となって編纂し、いまからおよそ千年前に元正天皇(げんしょうてんのう)へ奏上された。

 その冒頭にある「国譲り神話」によると、出雲大社に鎮座するオオクニヌシは「幽」と記されており、神々や祭祀の世界を司るとされている。いっぽうで、天皇は大和の地において「顕」、つまり目に見える現実世界、政治の世界を司るとされている。

  この『日本書紀』によれば、古代において出雲と大和はそれぞれ「幽」と「顕」を象徴する場所として、重要な役割を担っていた。

 東京国立博物館は、「幽」である島根県と「顕」である奈良県と共同して特別展「出雲と大和」を開催。出雲大社に古くから伝わる手箱や甲冑などの神宝、大和の黒塚から全国最多で出土した三角縁神獣鏡や、門外不出の仏像などを一堂に集め、古代日本の成立とその特質に迫る。