山内道雄「LONDON」

　これまでアジアの多くの都市を撮影し作品を発表してきた写真家・山内道雄の個展が開催される。

　山内は1950年愛知県生まれ。早稲田大学第二文学部卒業後、29歳のときに東京写真専門学校（現・東京ビジュアルアーツ）の夜間部に入学。卒業後、イメージショップCAMPに参加し、森山大道に師事。東京だけでなく上海、香港、ダッカなど、アジアの都市を歩いて人や街を撮影し、97年の写真展「HONGKONG英領香港」（銀座ニコンサロン）で第22回伊奈信男賞、2011年の写真集『基隆』（グラフィカ編集部）で第20回林忠彦賞、続いて16年の写真集『DHAKA2』（禅フォトギャラリー）で第35回土門拳賞を受賞した。

　そのほか主な著作に『街』（蒼穹社、1992）、『人へ』（Place M、1992）、『上海』（Place M、1995年）『香港1995-1997』（shashasha、2015）、『東京2016-2017』（蒼穹社、2018）などがある。

　18年に禅フォトギャラリーのオーナー、マーク・ピアソンの提案で、自身初となるヨーロッパでの撮影を行った山内。本展では、山内の目がとらえた生き生きとした現在のロンドンの街と光、そこに集う人々の姿を映した「LONDON」シリーズを展示する。