EXHIBITIONS
生誕110年記念 漆の画家
太齋春夫展
太齋春夫(だざいはるお/1907-1944)は、仙台市長町に生まれ、1932年(昭和7)、東京美術学校図画師範科を卒業。在学中より二科展に出品するなど油彩にその才を発揮していたが、漆芸家六角紫水らのすすめにより、卒業後から漆の研究をはじめ、1933年(昭和8)、台湾総督府殖産局嘱託となり、ここで漆の研究に没頭する。翌年には、漆でフィルムをつくる漆膜の技法を開発し、特許を取得。工芸品の製作のみならず、漆を絵画の領域にも活用し、多彩な制作を行った。
工芸と美術の間をぬって活躍した太齋の活動は昭和の美術の動向に新たな光を投げかけるが、若くして亡くなったということもあり、これまでほとんど一般に知られていない。2015年度、遺族より太齋の作品・資料をあわせて100件以上の寄贈を受けた練馬区立美術館。本展ではこれらの作品・資料を中心に、漆の画家太齋春夫の軌跡を追いかける。
漆膜や漆塗アルマイトモザイクなど、太齋が開発に携わった様々な技法は、その後、ほとんど継承されていない。今や失われて久しい特異な昭和漆芸の世界を、あらためて見ることができる。
工芸と美術の間をぬって活躍した太齋の活動は昭和の美術の動向に新たな光を投げかけるが、若くして亡くなったということもあり、これまでほとんど一般に知られていない。2015年度、遺族より太齋の作品・資料をあわせて100件以上の寄贈を受けた練馬区立美術館。本展ではこれらの作品・資料を中心に、漆の画家太齋春夫の軌跡を追いかける。
漆膜や漆塗アルマイトモザイクなど、太齋が開発に携わった様々な技法は、その後、ほとんど継承されていない。今や失われて久しい特異な昭和漆芸の世界を、あらためて見ることができる。