作者不詳 #2「掲示／啓示」

　社会の中でとるに足らないとされているにもかかわらず、広く認知されるモチーフを取り上げた数々のプロジェクトで知られる美術家・原田裕規による企画シリーズ「作者不詳」の第2弾が開催される。

　原田は武蔵野美術大学在学中に共同企画した「心霊写真展」（22:00画廊、2012）以来、一貫して撮影者不明の写真に対する考察を続けてきた。2017年の「作者不詳 #1」（CAGE GALLERY）では、「作者不詳」「平面」という2つのテーマを交錯させながら、会期を3度に分けて2点1組の作品を展示した。

　続編となる本展のサブタイトルの「掲示／啓示」は一見言葉遊びでありながら、作者不詳の写真2枚の併置がなされることで、作者の確かさと不確かさにフォーカスするためのトリガーとなるだろう。

　また、近年の活動をはじめ、制作背景や「作者不詳」というテーマなどについてのインタビューをCAGE GALLERY発行のハンドアウト内に収録。ハンドアウトはギャラリー向かいのHender Scheme「スキマ」内に設置される。