EXHIBITIONS

金氏徹平 - Summer Fiction

 彫刻やインスタレーションを中心に、絵画、写真、映像、舞台美術など幅広い領域で活動する金氏徹平。現代の高度消費社会で大量に生産されるフィギュアやおもちゃ、日用品などを収集し、分解することでその物質が本来持つ用途や意味を1度消失させ、再構成するコラージュ的手法で作品をつくり上げている。

 2009年に横浜美術館で史上最年少作家として個展「溶け出す都市、空白の森」を、16年には丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて個展「金氏徹平のメルカトル・メンブレン」を開催し、近年では舞台美術の制作にも積極的に関わる。

 チェルフィッチュ「家電のように解り合えない」(あうるすぽっと、2011)、KAATキッズプログラム 岡田利規演出「わかったさんのクッキー」(神奈川芸術劇場、2015-16)、ダンサーの辻本知彦と島地保武とのユニット「からだ」の公演「あし」(象の鼻テラス、2018)の舞台美術を担当するほか、自身の映像作品を舞台化した連作「TOWER」は、「六本木アートナイト2018」のメインプログラムとして、六本木ヒルズアリーナにて展開された。

 金氏が参加作家のひとりとなる「大地の芸術祭 越後妻有アート トリエンナーレ2018」(7月29日〜9月17日)と連携した本展では、真夏に現れる「越後妻有地域の雪」をテーマに、家庭用ミニ除雪機、信濃川の石を素材にした彫刻作品ほか、非日常的な雪の風景にマンガなどのイメージをコラージュした写真作品、映像作品など、新作を発表する。