EXHIBITIONS
内藤正敏 異界出現
異色の写真家、内藤正敏の50年を超える軌跡をたどる展覧会が開催される。
内藤は1938年東京都生まれ。大学で化学を専攻後、フリーの写真家になり、初期は宇宙・生命をテーマとしたSF写真を制作した。25歳で即身仏に出会ったことをきっかけに羽黒山伏の入峰修行に入り、60年代後半〜80年代にかけて、主に東北地方で民間信仰の現場に取材した「婆バクハツ!」「遠野物語」など刺激的な写真シリーズを展開。
また、自らの写真に触発された民俗学研究にも取り組み、東北と江戸・東京、科学と宗教といった異質なテーマを交差させ、日本文化の隠された思想体系を発見する研究論文をこれまでに多数発表。90年代以降は、民俗学研究と自身の想像力を融合させ、修験道の霊山における空間思想を解読する「神々の異界」シリーズを手がけている。
本展では、代表的な写真シリーズを通して、内藤の世界観、生命観を紹介。「モノの本質を幻視できる呪具」である写真と、見えない世界を見るための「もう一つのカメラ」である民俗学を手段として、現世の向こう側に幻のように浮かび上がる「異界」をとらえる。
内藤は1938年東京都生まれ。大学で化学を専攻後、フリーの写真家になり、初期は宇宙・生命をテーマとしたSF写真を制作した。25歳で即身仏に出会ったことをきっかけに羽黒山伏の入峰修行に入り、60年代後半〜80年代にかけて、主に東北地方で民間信仰の現場に取材した「婆バクハツ!」「遠野物語」など刺激的な写真シリーズを展開。
また、自らの写真に触発された民俗学研究にも取り組み、東北と江戸・東京、科学と宗教といった異質なテーマを交差させ、日本文化の隠された思想体系を発見する研究論文をこれまでに多数発表。90年代以降は、民俗学研究と自身の想像力を融合させ、修験道の霊山における空間思想を解読する「神々の異界」シリーズを手がけている。
本展では、代表的な写真シリーズを通して、内藤の世界観、生命観を紹介。「モノの本質を幻視できる呪具」である写真と、見えない世界を見るための「もう一つのカメラ」である民俗学を手段として、現世の向こう側に幻のように浮かび上がる「異界」をとらえる。