EXHIBITIONS
熊本市現代美術館開館20周年記念 Our Attitudes
熊本市現代美術館の開館20周年を記念した展覧会「Our Attitudes」が開催される。熊本出身の作家・宮本華子の呼びかけから企画が始まり、4人の作家、坂本夏子、園田昂史、武田竜真、松永健志を迎える。
4人はいずれも1980年代生まれ、熊本出身。本展では4人の作品を展示することで、この20年のうちに熊本から芽吹いた新たな表現を紹介する。
坂本は現在、東京在住。絵画でしか、表すことのできない世界への興味を推し進め、不可逆な制作プロセスの組み立てを経て描き、思考の抽象化を試みている。近年の主な展示に「はじまり、美の饗宴展すばらしき大原美術館コレクション」(国立新美術館、東京、2016)、個展に「迷いの尺度 ― シグナルたちの星屑に輪郭をさがして」(ANOMALY、東京、2019)などがある。
ドイツを拠点に活動する園田は、「変身」や「自己変容」をキーワードに、自分自身が植物や生き物になり変わり、自然や街のなかに介入するという方法によって、主にビデオパフォーマンス、ドローイング、インスタレーション作品を手がけている。
武田は現在、ベルリン在住。隠れキリシタンの地のひとつであった天草で生まれ育った背景から、信仰や文化の移動と変化、またそれらを運ぶ/受け入れる人の営みに関心を寄せてきた。人類学的視点を介在させ、歴史や美術史への再解釈を行いながら、絵画、立体、インスタレーション、映像といった様々なメディアを用いて、今日の多様な世界が内包する共通言語を探っている。
松永は現在も出身地の熊本市で制作を行っている。主に油彩を用いて、身の回りの様々な品、人物、風景などを明快な色彩と構図で描く。熊本トヨタ自動車CMでの作品起用や、熊本城ホールメインエントランス常設作品の制作(ともに2019)ほか、地元を中心に多くのプロジェクトに携わっている。
本展のタイトル「Our Attitudes」は、熊本市現代美術館の開館記念展「ATTITUDE 2002」を参照したもの。美術館のオープン当時、本展の出展作家の多くはまだ学生であり、そのなかには同館の存在や企画から大きな影響を受けたという者も少なくないという。
現在では、それぞれに自身の「Attitude(=態度、姿勢)」を持ち、国内外で活躍している作家たちの学生時代の頃は、同館はどのような存在だったか、また今後、どのような存在でありうるのか。本展では現在の作品展示とあわせ、作家インタビューやトークなどの関連プログラムを通して、若い世代と熊本市現代美術館とのあいだに発生してきた関係性を振り返りつつ、今後の美術館の在り方についても可能性を探る。
4人はいずれも1980年代生まれ、熊本出身。本展では4人の作品を展示することで、この20年のうちに熊本から芽吹いた新たな表現を紹介する。
坂本は現在、東京在住。絵画でしか、表すことのできない世界への興味を推し進め、不可逆な制作プロセスの組み立てを経て描き、思考の抽象化を試みている。近年の主な展示に「はじまり、美の饗宴展すばらしき大原美術館コレクション」(国立新美術館、東京、2016)、個展に「迷いの尺度 ― シグナルたちの星屑に輪郭をさがして」(ANOMALY、東京、2019)などがある。
ドイツを拠点に活動する園田は、「変身」や「自己変容」をキーワードに、自分自身が植物や生き物になり変わり、自然や街のなかに介入するという方法によって、主にビデオパフォーマンス、ドローイング、インスタレーション作品を手がけている。
武田は現在、ベルリン在住。隠れキリシタンの地のひとつであった天草で生まれ育った背景から、信仰や文化の移動と変化、またそれらを運ぶ/受け入れる人の営みに関心を寄せてきた。人類学的視点を介在させ、歴史や美術史への再解釈を行いながら、絵画、立体、インスタレーション、映像といった様々なメディアを用いて、今日の多様な世界が内包する共通言語を探っている。
松永は現在も出身地の熊本市で制作を行っている。主に油彩を用いて、身の回りの様々な品、人物、風景などを明快な色彩と構図で描く。熊本トヨタ自動車CMでの作品起用や、熊本城ホールメインエントランス常設作品の制作(ともに2019)ほか、地元を中心に多くのプロジェクトに携わっている。
本展のタイトル「Our Attitudes」は、熊本市現代美術館の開館記念展「ATTITUDE 2002」を参照したもの。美術館のオープン当時、本展の出展作家の多くはまだ学生であり、そのなかには同館の存在や企画から大きな影響を受けたという者も少なくないという。
現在では、それぞれに自身の「Attitude(=態度、姿勢)」を持ち、国内外で活躍している作家たちの学生時代の頃は、同館はどのような存在だったか、また今後、どのような存在でありうるのか。本展では現在の作品展示とあわせ、作家インタビューやトークなどの関連プログラムを通して、若い世代と熊本市現代美術館とのあいだに発生してきた関係性を振り返りつつ、今後の美術館の在り方についても可能性を探る。