相川勝「マッターホルンを登る」

　GALLERY TAGA2では、相川勝の個展「マッターホルンを登る」を開催する。会期は2月24日～3月19日。

　相川は1978年ペルー共和国生まれ、2004年多摩美術大学メディア芸術学科卒業。「複製」と「身体」をテーマにした作品を発表している。GALLERY TAGA 2での前回の個展（2019）では、ゲーム上の風景やAIが生成した人物などの被写体を、プロジェクターやスマートフォンから発せられる光によって印画した写真作品を展示した。

　今回の「マッターホルンを登る」で相川は、地図で見つけた訪れたい場所を3次元CGで構築し、自身は部屋にいながら分身であるプレイヤーで「マッターホルン登頂」や「ソノラ砂漠横断」といった願望を叶える。

　一般公開されている衛星写真と標高データを組み合せた現実と同じような仮想空間で自らが「体験」し、鑑賞者が追体験する映像作品、また、訪れた場所で撮影した写真作品を展示。コロナをきっかけにより大きな変化が続く私たちの行動や他者との共有方法、そして並行して進む多層化された世界へと意識を向かわせる。