柴田麻衣展

　第一生命は企業メセナ活動の一環として、現代美術の展覧会「VOCA展－現代美術の展望」の受賞作品を所蔵し、第一生命ギャラリーで常設展として公開するとともに、年に数回、VOCA展受賞作家の個展を開催している。

　今回は「VOCA展2013」奨励賞受賞者、柴田麻衣を紹介。柴田が描く風景は、旅先でのイメージや歴史的事柄をふまえて作家自身が再構築したもので、版画経験をふまえたレイヤーとマスキングによる独特の稜線が網羅された画面では、点在するモチーフが物語や心象を語っている。

　物理的なレイヤーと歴史的な事象が「重層する風景」をぜひ目にしたい。