EXHIBITIONS
6 Paintings From 6 Artists
PARCELでは6名の日本人作家によるグループ展「6 Paintings From 6 Artists」を開催する。本展には、オートモアイ、小畑多丘、倉田裕也、BIEN、山口幸士、箕浦建太郎が参加。各世代を代表する作家たちによる最大級の大作を各1点ずつ、抽象から具象までと幅広い作風の未発表・新作を発表する。
オートモアイは2015年頃からモノクロでの作品の制作を開始。2018年からはカラーも多用し、匿名性の高い「存在」が画面に佇んでいるような作風で知られている。極めて客観的でもありながら、パーソナルな情景にも見えてくるその作風は、人間同士の関係性や、作品と鑑賞者の関係性など、必要な情報が削ぎ落とされているからこそ見えてくる景色と情景を提示している。
1980年生まれの彫刻家・小畑多丘は、ブレイクダンサーだというルーツをもとに、B-BOYにインスピレーションを受けた一連の彫刻作品を制作。近年では彫刻の塑像と彫像の関係性をもとにアクリル絵具を中心とした画材を用いたキャンバス作品も発表している。絵具が敷き詰められたキャンバス作品から「削られた」質量を別のキャンバスに移動し「盛る」ことによって、彫刻家としての平面作品への新しいアプローチ、身体と質量の移動など、自身が初期から向かい合っているテーマを様々なメディアに展開している。
同じく1980年生まれの倉田裕也は、現在、ニューヨークを拠点に活動。野球をモチーフにそれを純粋に楽しいモノとして、また競技の背景にある多くのメッセージを伝達する象徴としての作品群を手がけていた。いまは野球というキーワードから離れ、外出も移動もままならないコロナ禍でもっとも身近で毎日接している存在としての家族に焦点を当てたシリーズを制作。自身が体験した瞬間をベースとしつつ、私たち鑑賞者にも当てはまる日常のなかに感じる些細な幸せを色鮮やかに画面に展開している。
1993年生まれで、東京を拠点にしているBIENは、人が生み出した文字や記号、マンガやアニメのキャラクターなどのかたちを躍動的な線でなぞり、ストリートカルチャーやアニメーションの文化が持つ様々な表現様式を受け継いで昇華しながら、記号的な意味の解体と再構築を試みている。2021年3月のPARCELでの個展では、カメラがとらえた光(風景)の色面がパズル状に構成されたパネルの上を、黒い線が縦横無尽に走り虚構と現実の境目にある新しい抽象表現に挑んだ。
山口幸士はニューヨークでの活動を経て、2018年から東京を拠点としている作家。スケートボードに乗りながら通りがかった景色をモチーフとした油画で知られている。全体的にモヤがかかったような画面は、山口が体感したであろう疾走感を伝えている。曖昧に保たれているピントによって作家の行動記録とも言える絵画が既視感のある一般的な風景と重なり、どこかノスタルジックに私たちの目に写る。
箕浦建太郎は1978年生まれ。キャラクターやアニメ、ゲームをはじめ、映画や音楽、ストリートカルチャーなど、境界線をとくに意識することなく幅広いカルチャーにふれて育った自身を反映した肖像とも言える作品を制作。そこでは、自身の心象風景として体験や経験の蓄積が擬態化し、生物的な「何か」がキャンバス上に現れる。使用する画材も古典的な油彩からスプレーまでと幅広く、独特な組み合わせによって画面に深みを持たせながら、近年ではキャンバス作品のみならず陶器による立体作品にも取り組んで表現の幅を広げている。
オートモアイは2015年頃からモノクロでの作品の制作を開始。2018年からはカラーも多用し、匿名性の高い「存在」が画面に佇んでいるような作風で知られている。極めて客観的でもありながら、パーソナルな情景にも見えてくるその作風は、人間同士の関係性や、作品と鑑賞者の関係性など、必要な情報が削ぎ落とされているからこそ見えてくる景色と情景を提示している。
1980年生まれの彫刻家・小畑多丘は、ブレイクダンサーだというルーツをもとに、B-BOYにインスピレーションを受けた一連の彫刻作品を制作。近年では彫刻の塑像と彫像の関係性をもとにアクリル絵具を中心とした画材を用いたキャンバス作品も発表している。絵具が敷き詰められたキャンバス作品から「削られた」質量を別のキャンバスに移動し「盛る」ことによって、彫刻家としての平面作品への新しいアプローチ、身体と質量の移動など、自身が初期から向かい合っているテーマを様々なメディアに展開している。
同じく1980年生まれの倉田裕也は、現在、ニューヨークを拠点に活動。野球をモチーフにそれを純粋に楽しいモノとして、また競技の背景にある多くのメッセージを伝達する象徴としての作品群を手がけていた。いまは野球というキーワードから離れ、外出も移動もままならないコロナ禍でもっとも身近で毎日接している存在としての家族に焦点を当てたシリーズを制作。自身が体験した瞬間をベースとしつつ、私たち鑑賞者にも当てはまる日常のなかに感じる些細な幸せを色鮮やかに画面に展開している。
1993年生まれで、東京を拠点にしているBIENは、人が生み出した文字や記号、マンガやアニメのキャラクターなどのかたちを躍動的な線でなぞり、ストリートカルチャーやアニメーションの文化が持つ様々な表現様式を受け継いで昇華しながら、記号的な意味の解体と再構築を試みている。2021年3月のPARCELでの個展では、カメラがとらえた光(風景)の色面がパズル状に構成されたパネルの上を、黒い線が縦横無尽に走り虚構と現実の境目にある新しい抽象表現に挑んだ。
山口幸士はニューヨークでの活動を経て、2018年から東京を拠点としている作家。スケートボードに乗りながら通りがかった景色をモチーフとした油画で知られている。全体的にモヤがかかったような画面は、山口が体感したであろう疾走感を伝えている。曖昧に保たれているピントによって作家の行動記録とも言える絵画が既視感のある一般的な風景と重なり、どこかノスタルジックに私たちの目に写る。
箕浦建太郎は1978年生まれ。キャラクターやアニメ、ゲームをはじめ、映画や音楽、ストリートカルチャーなど、境界線をとくに意識することなく幅広いカルチャーにふれて育った自身を反映した肖像とも言える作品を制作。そこでは、自身の心象風景として体験や経験の蓄積が擬態化し、生物的な「何か」がキャンバス上に現れる。使用する画材も古典的な油彩からスプレーまでと幅広く、独特な組み合わせによって画面に深みを持たせながら、近年ではキャンバス作品のみならず陶器による立体作品にも取り組んで表現の幅を広げている。