EXHIBITIONS

ロビンソン愛子「UTAMAKURA」

2021.09.04 - 09.25

ロビンソン愛子 Utamakura #2 2021 © Aiko Robinson

ロビンソン愛子 Blissful afternoon in the garden #1 2021 © Aiko Robinson

 ロビンソン愛子は、「春画」と海外の言葉遊びやジョークを織り交ぜたユーモアのある「現代春画」を展開するアーティスト。その個展「UTAMAKURA」がMARUEIDO JAPANで開催される。

 ロビンソンは1993年クライストチャーチ(ニュージーランド)生まれ。ニュージーランド人の父と日本人の母を持つ。2020年に東京藝術大学大学院美術研究科を修了し、現在はオーストラリアを拠点に活動している。

 日本人が性的な作品に対し開放的だった江戸期につくられた春画。ロビンソンは、江戸時代に絵師たちが描いたセックスはどのように現代社会や文化に関連しているのかを、絵を通してリサーチしてきた。

 本展では、いままで描いていた外での大胆なセックスと違い、部屋のなかでの親密な様子を描いたと言う。今作「Utamakura」については次のように語っている。

「布団やカーテンに使用したムール貝や、きのこの柄は、私の定番のジョークで、ムール貝は女性器、きのこは男性器に似せて描いています。春画が笑絵とも言われていたように、私も作品にユーモアを取り入ることによって、色んな方に気軽に見ていただけるようなエロティックアートを作りたいと思っています。(一部省略)

今回の作品も具象的ではありますが、布団やカーテンを使って人物の顔や身体のパーツを隠したり、構図自体は少し抽象的なものを意識して描きました。顔は相変わらず見せず、人物のアイデンティティーは観る人の想像に任せています。なんと言ってもセックスは文化や時代を問わず、人生に大きな喜びを与えるのですから(アーティストステイトメントより、ロビンソン愛子)」。