古賀学「JCT / ジャンクション」

　CLEAR GALLERY TOKYOでは、古賀学による個展「JCT / ジャンクション」を開催している。

　古賀は、水中撮影の作品などで知られるアーティスト。被写体と一緒にダイビングをして、その瞬間をキャプチャーしながら、複数の時間軸や異なる空間、縮尺でとらえた瞬間を再構築した作品を制作している。

　本展では、昨年発表した《Izumi》に続く立体作品と新作の写真作品を発表。古賀がこれまで表現していた、錯覚のなかで自覚する意識のリアリティと、現実に存在する物体の曖昧さをさらに追求し、複雑に交錯する作家の観点をごく自然に混在させた作品群となる。

　古賀学が考える「JCT / ジャンクション」とは、「上りと下り、重量と浮力、二次元と三次元、静止画と動画、瞬間と永遠、サブジェクトとオブジェクト、デジタルデータと実体、オリジナルとコピー、アーティストとデザイナー、被写体と撮影者、きみとぼく、水の中と水の外、虚構と現実、KAWAIIと萌え、多様性と分断、崇高と低俗、芸術と非芸術、さまざまな属性を減速しないまま接合していく分岐合流点」だとしている。