前田利昌展 静謐な光・息づく人々

　池田20世紀美術館は開館45周年を記念して、洋画家・前田利昌（まえだ・りしょう）の個展を開催している。

　前田は1943年宮崎県生まれ。東京藝術大学大学院修了後、フランス政府給費留学生として渡仏。71年にはベルギー国際ビエンナーレ展特別賞を受賞し、その後多くの個展を開催するなど、現代洋画界の第一線で活躍してきた。

　女性や静物をモチーフに、調和のとれた構図、独自の色彩による静謐な光や息づく空間を表現された作品たち。前田が描く絵画はこれまで多くのファンを魅了し、人物画や静物画のほか、現在のアトリエがある軽井沢の風景画も個展などを通じて発表している。

　本展は、女性像を中心に静物画も加え、近作・新作を中心とした代表作約40余点を一堂に展示。優雅で柔らかな色彩で表される前田の作品世界を楽しみたい。