小山田二郎展

　戦後日本で活動し、鮮烈な作品を残した画家・小山田二郎の個展が椿近代画廊で開催される。

　1914（大正3）年、父の赴任先の中国安東県（現・遼寧省丹東市）で生まれた小山田。その後、母の出身地・栃木県大田原で育った。遠縁の日本画家・小堀鞆音（こぼり・ともと）に学び、自身も絵の道に進むことを志すも父の反対にされ、帝国美術学校図案科（現・武蔵野美術大学）に入学。しかし独断で西洋画科に転入し、在学中には絵画グループ「アニマ」を結成する。卒業後は、独立展、美術文化展、自由美術展などを発表の場とした。

　幻想的な色彩のなかに異形を描き、人間の内面を見つめ続けた小山田。本展では、油彩・水彩・ペン画24点を展示する。