Colliu「FOLKS！」

　カラフルでフラットな作品などを手がけるアーティスト・Colliu（コリュ）の個展「FOLKS！」が、FARO Kagurazakaで開催されている。

　Colliu（コリュ）は2009年武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。15年にシェル美術賞入選。平面、立体、インスタレーション作品など、様々な手法を用いて作品を制作し、自ら「作品が作者から離れ、鑑賞者の人生と接続しながら存在し続ける時間を重要に感じている」と語っているように、作品と鑑賞者との関係性を、作品を制作するうえで重視している。
　
　近年はギャラリーでの展示にとどまらず、COACH、RIMOWA Store銀座7丁目やLaforet原宿、NEWoMan新宿などの商業施設で作品を展示。また今年、東京都渋谷区にオープンしたMIYASHITA PARKの入り口には大型のオブジェがパブリックアートとして設置されるなど発表の場を広げ、作品単体だけではなく、作品が展示される空間全体での鑑賞者の鑑賞体験を念頭に置きながら制作に取り組んでいる。

　本展では、パブロ・ピカソやアンリ・マティスなど、近代美術の名作を作品のモチーフとしてきたColliuが、李朝時代の民画や江戸初期の大津絵といった、空間の装飾や道具としての実用性と、護符や縁起担ぎとしての意味を併せ持つ「フォークアート」をテーマとした作品を発表。虎や狐、鳥や植物などのフォークアートで用いられるモチーフが描かれ・織られ・造形された絨毯やマットなどの布や、花器、椅子や屏風などの日用品を素材に制作された作品が並ぶ。