EXHIBITIONS
マーサ・ユングヴィルト展
オーストリア・ウィーンの作家、マーサ・ユングヴィルトの個展が開催。本展では、ユングヴィルトの油彩画の最新シリーズに焦点を当て、独自のアプローチで展開する色と動き、抽象表現を紹介する。
ユングヴィルトは1940年生まれ。ミニマル・アートとコンセプチュアル・アート、またウィーン・アクショニストによる超男性的なパフォーマンスが支持を得ていた60〜70年代ウィーンでキャリアをスタートさせ、作品の本質をかたちづくる様々な情報源やモデルとの個人的な出会いから創作する独自の展開を続けてきた。
画像として認識される像が形成される前に存在する知覚のプロセスを追求し、紙の上での色とジェスチャーが直感的に使われるユングヴィルトの作品は、同時代のアーティストの知的文脈に真っ向から対抗し、当時の伝統主義的なウィーン文化において女性作家の一般像に挑むものであった。
作家自身の旅の経験や現代の政治的出来事から受ける印象が、神話的または普遍的な主題と混ざり合い、抽象と具象を行き来するユングヴィルトの絵画は、アルベルト・ウールンのキュレーションによるエッスル美術館でのコレクション展以降に国際的に認知され始め、2014年にはクンストハレ・クレムスで回顧展が開催。18年には、オーストリアの芸術家にとって最高峰の栄誉とされる、オスカー・ココシュカ賞を受賞した。
東京での初個展となる本展では、官能的な色遣いが、自然や血、愛、時間などへの深い感情を連想させる最近作を展示。ギリシャで過ごした夏の時間をベースに制作された「デロス・シリーズ」や、タイトルにおいて題材を明示しつつ、それらを知覚できる前の段階のかたちを表した《Head》《Mountain》などの作品が並ぶ。
※ファーガス・マカフリー 東京は新型コロナウイルス感染症の感染拡大、また緊急事態宣言を受け、4月8日より一時休廊。最新情報は公式ウェブサイトにて案内。
ユングヴィルトは1940年生まれ。ミニマル・アートとコンセプチュアル・アート、またウィーン・アクショニストによる超男性的なパフォーマンスが支持を得ていた60〜70年代ウィーンでキャリアをスタートさせ、作品の本質をかたちづくる様々な情報源やモデルとの個人的な出会いから創作する独自の展開を続けてきた。
画像として認識される像が形成される前に存在する知覚のプロセスを追求し、紙の上での色とジェスチャーが直感的に使われるユングヴィルトの作品は、同時代のアーティストの知的文脈に真っ向から対抗し、当時の伝統主義的なウィーン文化において女性作家の一般像に挑むものであった。
作家自身の旅の経験や現代の政治的出来事から受ける印象が、神話的または普遍的な主題と混ざり合い、抽象と具象を行き来するユングヴィルトの絵画は、アルベルト・ウールンのキュレーションによるエッスル美術館でのコレクション展以降に国際的に認知され始め、2014年にはクンストハレ・クレムスで回顧展が開催。18年には、オーストリアの芸術家にとって最高峰の栄誉とされる、オスカー・ココシュカ賞を受賞した。
東京での初個展となる本展では、官能的な色遣いが、自然や血、愛、時間などへの深い感情を連想させる最近作を展示。ギリシャで過ごした夏の時間をベースに制作された「デロス・シリーズ」や、タイトルにおいて題材を明示しつつ、それらを知覚できる前の段階のかたちを表した《Head》《Mountain》などの作品が並ぶ。
※ファーガス・マカフリー 東京は新型コロナウイルス感染症の感染拡大、また緊急事態宣言を受け、4月8日より一時休廊。最新情報は公式ウェブサイトにて案内。