DOMOTO INSHO　驚異のクリエイションパワー

　堂本印象（1891〜1975）は、1919年に第1回帝展で初入選して以来、約60年にわたる画業で、つねに日本画の最前線の表現に挑戦し続けた画家。生涯を通して風景、人物、花鳥、神仏など多様なモチーフを描き、とりわけ50年代半ばからは日本画家による抽象画というそれまでに見られなかった前衛的な表現で、画壇に鮮やかな足跡を残した。

　本展では、抽象表現で彩られた高知・五台山竹林寺の襖絵4題、「風神」「雷神」「太平洋」「瀬戸内海」を同館では14年ぶりに特別公開。寺院の襖絵として初めて抽象によって描かれた画期的な作品を、京都で楽しめる貴重な機会となる。

　これにあわせて、初期から晩年の代表作まで全58点を展示。多様なモチーフと作風で縦横無尽に作品を生み出した、印象のクリエイションの全貌に迫る（襖絵は展示替あり）。

※新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、2月28日～3月20日まで臨時休館。 3月21日以降の予定は公式ウェブサイトにて案内。