岡田杏里「El yo y el Yo」

　銀座蔦屋書店のイベントスペース「GINZA ATRIUM」にて、⽇本とメキシコを拠点とするアーティスト・岡⽥杏⾥の個展が開催される。

　岡⽥は1989年埼⽟県⽣まれ、2016年に東京藝術大学大学院美術研究科卒業。19年よりメキシコ国⽴⾃治⼤学UMAMに留学。国内外での個展開催やグループ展参加、滞在制作のほか、14年以降は壁画アートプロジェクト「ヘキカキカク」を通じてメキシコ、グアテラマ、ネパールなど世界各地でパブリックアートとしての壁画を制作するなど多⽅⾯で活躍を見せている。

　岡⽥が制作のテーマとするのは「現実と幻想」「現代性と⼟着性」。現代社会への違和感や現実世界で起こる様々な事象、訪れた⼟地の⽂化や⾵習、⾮⽇常の⾵景、先住⺠の神話や詩などを⾏来し、タブロー、壁画、インスタレーション作品を発表している。

　スペイン語で「わたしとわたし」を意味する「El yo y el Yo（エル・ジョ・イ・エル・ジョ）」と題された本展。「光と闇、内側と外側など相反する事柄を作品に表すことで、そこから新たな物語が⽣まれるのではないか」という岡⽥の根底のテーマを⼀望するように、新作を含む圧倒的な作品数が展示される。