フェリーチェ・ベアトの写真

　DIC川村記念美術館では、幕末から明治にかけ、日本を撮影したフェリーチェ・ベアトの写真約180点を同館コレクションより初公開する展覧会が開催される。

　ベアトは19世紀半ばに中東やインド、中国などで撮影を行い、異国の風景やインド大反乱、第二次アヘン戦争など戦場を記録する写真家として活躍。1863年には画家ワーグマンを頼り日本に赴き、幕末から明治にかけ横浜を拠点に、江戸や長崎など各地で風景や風俗を撮影している。

　本展は、DIC 川村記念美術館が所蔵する3冊のアルバムから写真約180点と、そこに見出される「人物（風俗）」と「風景」という観点において、日本における草創期の洋画作品18点をあわせて紹介。

　西洋から日本に向けられた視線と、それを受けて日本で育まれた、芸術へと向かう視線を比較しながら、東西の文化の関わりを見つめ直す機会となる。