永原トミヒロ展ー静なる景色ー

　人影のない町並みを、青白いクールな風景として描く画家・永原トミヒロの個展が開催される。

　永原は1967年大阪府生まれ、90年大阪教育大学美術科卒業。これまで、コバヤシ画廊（2003）やギャラリーChai（韓国、2008）、正木美術館・正木記念邸（大阪、2019）などで個展を開催している。

　物寂しく、どこか怖さも持ち合わせた作風で、日本の平凡な郊外の風景を描いてきた永原。しかし、人の気配がないその風景は神秘的な特別な風景として存在し、現実的でありながらも非現実的な境を往来していく絵画世界として見る者に迫る。

　本展は、永原の作品を岡山県で初めて紹介。会期中には、ドイツの作曲家ハウシュカやギタリストのティム・レイノルズらのミュージックビデオも手がけるイタリアの映像作家、セルジオ・パストーレとのトークイベントも行われる。