EXHIBITIONS
ミヒャエル・テンゲス「紙の上の絵画 1995-2019」
ミヒャエル・テンゲスは1952年ドイツ・ミュンヘン生まれのペインター。クレーフェルト造形大学を卒業後、デュッセルドルフ美術大学でフリッツ・シュベーグラーのもとで学んだ。現在はレバークーゼンとケルンを拠点に、ドイツ、スイス、ベルギー、オランダ、アメリカで発表を重ね、ケルンのコロンバ大司教区美術館やスイスのアアラウ美術館などに作品が収蔵されている。
テンゲスの絵画は、彫刻的とも言える厚みまで塗り重ねられた圧倒的な絵具の量と色彩が特徴。ジョットやフラ・アンジェリコ、ルーベンス、ベラスケスをはじめとした巨匠の作品の模写を通じて、色彩の構成や絵具の物質性の問題に取り組んできた。多くの色を使用しながらも美しい調和を見せるテンゲスの作品には、色彩と格闘し続けてきた作家のこれまでの研究の成果が現れている。
研究熱心であるいっぽう、デッサンやプランをあらかじめ用意せず制作を行うというテンゲス。「昨日まで上手くいっていた画面が、今日置いた一色で台無しにしてしまうこともよくある」と語っており、たゆまぬ色彩研究の努力だけでなく、腕のストロークがもたらす偶然の形態や予期せず生まれる色彩の新たな関係など、瞬間、瞬間の画面との真剣勝負によって作品を生み出している。
本展では、これまであまり発表されることがなかった、 厚紙を支持体とした小型の油彩絵画、近作・新作と1995年の作品を展示。中世からルネサンス絵画、ドイツ表現主義の画家たちへと脈々と連なる、ヨーロッパ絵画の色彩が息づくテンゲスの作品の魅力を紹介する。
テンゲスの絵画は、彫刻的とも言える厚みまで塗り重ねられた圧倒的な絵具の量と色彩が特徴。ジョットやフラ・アンジェリコ、ルーベンス、ベラスケスをはじめとした巨匠の作品の模写を通じて、色彩の構成や絵具の物質性の問題に取り組んできた。多くの色を使用しながらも美しい調和を見せるテンゲスの作品には、色彩と格闘し続けてきた作家のこれまでの研究の成果が現れている。
研究熱心であるいっぽう、デッサンやプランをあらかじめ用意せず制作を行うというテンゲス。「昨日まで上手くいっていた画面が、今日置いた一色で台無しにしてしまうこともよくある」と語っており、たゆまぬ色彩研究の努力だけでなく、腕のストロークがもたらす偶然の形態や予期せず生まれる色彩の新たな関係など、瞬間、瞬間の画面との真剣勝負によって作品を生み出している。
本展では、これまであまり発表されることがなかった、 厚紙を支持体とした小型の油彩絵画、近作・新作と1995年の作品を展示。中世からルネサンス絵画、ドイツ表現主義の画家たちへと脈々と連なる、ヨーロッパ絵画の色彩が息づくテンゲスの作品の魅力を紹介する。