EXHIBITIONS
加藤土師萌展
色絵磁器を極めた人間国宝 その技とデザイン
中国色絵磁器の技法のなかでももっとも難しいとされる「黄地紅彩(おうじこうさい)」や「萌葱金襴手(もえぎきんらんて)」などを再現し、1961年に人間国宝に認定された陶芸家・加藤土師萌(はじめ)。1900年愛知県瀬戸市に生まれた加藤は地元で図案を学び、岐阜県陶磁器試験場に勤めた後、横浜市日吉で窯を築いて陶芸家として独立。晩年は、皇居新宮殿におさめる《萌葱金襴手菊文蓋付大飾壺》の制作に没頭。完成間近の68年に逝去した。
没後50年を記念する本展では、初期から晩年の作品が一堂に集結。なかでも、90年ぶり岐阜県に里帰りする傑作《葱文大皿》は見どころのひとつとなる。第11回帝国美術院展覧会に入選した同作は、会場を訪れていた秩父宮雍仁(やすひと)親王自らの手に渡り、殿下が亡くなられるまで長らく静岡・御殿場の別邸に飾られていた。
本展は陶芸作品だけなく、街並みや人物を描いたスケッチも展示するなど創作の変遷をたどりながら、作家の生涯を紹介する。
没後50年を記念する本展では、初期から晩年の作品が一堂に集結。なかでも、90年ぶり岐阜県に里帰りする傑作《葱文大皿》は見どころのひとつとなる。第11回帝国美術院展覧会に入選した同作は、会場を訪れていた秩父宮雍仁(やすひと)親王自らの手に渡り、殿下が亡くなられるまで長らく静岡・御殿場の別邸に飾られていた。
本展は陶芸作品だけなく、街並みや人物を描いたスケッチも展示するなど創作の変遷をたどりながら、作家の生涯を紹介する。