EXHIBITIONS
村上友晴
1960年代初頭は日本画家として活動し、約10年の空白期を経て現代美術家として再出発を果たした村上友晴。38年福島県に生まれ、幼少期から長谷川等伯などの日本古美術に親しみ、とりわけ「墨」に関心を寄せたことから東京藝術大学では日本画を専攻。しかし、岩絵具を用いた当時の日本画の新しい表現方法に適応できず、日本顔料と油絵具を混合した絵具で黒一色の作品を描くようになる。
村上の制作姿勢を決定づけたのは、64年に参加したグッゲンハイム国際賞展での出来事。アメリカ抽象表現主義の画家たちに衝撃を受け、キャンバス全体を黒の絵具で何層にも塗り重ねた、厚みのある画面を表現するようになる。90年代には、白い紙の表面にニードルや鉛筆の痕跡を残した、黒い作品とは対照的な新しい展開を見せた。
本展では、黒の絵画をはじめ、紙と石版を用いた赤と黒の絵画《東大寺修二会》を展示する。
村上の制作姿勢を決定づけたのは、64年に参加したグッゲンハイム国際賞展での出来事。アメリカ抽象表現主義の画家たちに衝撃を受け、キャンバス全体を黒の絵具で何層にも塗り重ねた、厚みのある画面を表現するようになる。90年代には、白い紙の表面にニードルや鉛筆の痕跡を残した、黒い作品とは対照的な新しい展開を見せた。
本展では、黒の絵画をはじめ、紙と石版を用いた赤と黒の絵画《東大寺修二会》を展示する。