EXHIBITIONS

特撮のDNA展

ー平成に受け継がれた特撮"匠の夢"ー

2018.07.14 - 09.02

ゴジラ スーツ 『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦 』(2000)より TM&©TOHO CO., LTD.

ビオランテ モデル 『ゴジラVSビオランテ』(1989)より TM&©TOHO CO., LTD.

メカゴジラ2 スーツ 『メカゴジラの逆襲』(1975)より TM&©TOHO CO., LTD.

 日本が誇る「特撮(特殊撮影技術)」の裏側やそこで腕をふるう匠たちの仕事、特撮作品に登場するヒーローや怪獣、乗り物、兵器などの造形作品を間近に見ることができる展覧会が開催されている。

 特撮を日本映画に初めて取り入れたのは、特撮の神様と呼ばれる円谷英二。円谷率いる当時の東宝特殊技術課の面々は、ミニチュアや着ぐるみを駆使した独自の撮影手法を編み出し、『ゴジラ』をはじめとする数多くの名作、名キャラクターを世に送り出した。円谷らが築いた技術と尽きることのない情熱は、CGを駆使したものが主流になりつつあるいまでも、若い世代へと受け継がれている。

 本展は、特撮の技術とその継承者たちにスポットを当て、空想と現実の境界を軽々と飛び越えた特撮マンたちの仕事を展示。第二次怪獣ブームが到来した、1973年に放映された『流星人間ゾーン』(東宝映像制作)の造形物、円谷に師事し、平成ゴジラシリーズ6作を手がけた川北紘一特技監督ゆかりの造形物などを公開する。

 また、怪獣造形の匠・若狭新一の監修による、触れるゴジラの表皮を展示。ジオラマ展示では、全高約180センチ、頭から尻尾の先までの長さ約4メートルにもおよぶ、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』(2000年公開)のゴジラのスーツと、色鮮やかな羽根を広げて飛ぶモスラも登場する。

 会期中の8月12日には、映画監督・大森一樹を迎えてトークショーを開催。「1990年代のゴジラ」をテーマに、盟友・川北紘一特技監督との思い出や平成ゴジラシリーズの撮影秘話などが語られる予定だ。