バグース・パンデガ

　インドネシア・バンドンを拠点に国内外で活動する1985年生まれのアーティスト、バグース・パンデガの日本初個展が開催される。

　本展では、バイクのウィンカーランプ450球を、デジタル情報の同期を行うDMX（デジタル・マルティプレックス）で制御し、ランプの点滅でアニメーションのように瞳が瞬きする様を浮かび上がらせるインスタレーション作品を発表。インドネシアで必需品として増加するバイクや自動車は人々の生活に利便性をもたらすいっぽうで、騒音や公害などを引き起こすアンビバレンツな存在として取り上げ、アニメーションのモチーフとなる「瞳」は、視覚の受容器官としての機能だけでなく、コミュニケーションにおいて感情や意思などを他者に伝えることができる身体の重要なパーツとして用いる。

　「ウインカーとは指示や意思を示すシグナルなだけではなく、未来を示すもの」と語るパンデガ。450球の明滅と環境音のノイズをシンクロさせ、未来を体現する光でつくられた瞳で鑑賞者に問いかける。