EXHIBITIONS

木村剛士「固定する技術 -fixing technology-」

2026.09.26 - 10.24
 兵庫県神戸市のEunoiaで、木村剛士による個展「固定する技術 -fixing technology-」が開催されている。会期は10月24日まで。

 木村は、芸術祭や野外展示など、作品が置かれる場所そのものが固有の意味や文脈をもつ環境で多くの作品を発表してきた。地形や歴史、人々の営みといった要素を読み取り、それらに応答するかたちで作品を展開している。木村にとって彫刻とは、物体そのものだけでなく、周囲の環境や状況、蓄積された時間や記憶、さらには制度や出来事までも含んで成立するものであり、物と場所、その関係性によって立ち上がる表現として捉えられている。

 本展では、木村がこれまで考察してきた彫刻の概念を体現するインスタレーションとともに、新作の彫刻作品を発表する。タイトルの「固定する技術 -fixing technology-」は、物を固定する行為によって生じる境界や秩序、そこからこぼれ落ちる関係性に着目したもの。作品と展示空間、彫刻とその周辺との境界を浮かび上がらせることで、内側と外側、その周縁に生じる揺らぎや歪みを問いかける。固定されたものを見るだけでなく、何が固定され、何が取り残されるのかという関係性に目を向けることで、空間や物のあり方を再考する機会となるだろう。