門倉太久斗／ぅょぅょバード／抜水摩耶「顔の庭The Garden of Faces」

　和田画廊で、門倉太久斗、ぅょぅょバード、抜水摩耶の3名によるグループ展「顔の庭」が開催される。

　門倉太久斗は埼玉県生まれ。武蔵野美術大学造形学部空間デザイン科ファッション専攻卒業後、コム デ ギャルソンでパタンナーとして勤務しながら「22世紀ジェダイ」名義で発表した作品で注目を集めた。その後「門倉太久斗」名義で絵画制作を開始し、“やってくるもの”をテーマに独自の世界観を追求している。

　ぅょぅょバードは、2021年～2024年にかけて花や虫、水、傷、癖といった題材を多面的に捉えた作品集を刊行してきた。“記憶をできるだけ美しく改竄しない”姿勢を軸に、写真に描く作品を多く制作する。個人的な記憶を留めるような表現が特徴である。

　抜水摩耶は京都府生まれ。旧京都造形芸術大学大学院芸術表現専攻修了。大学時代より田名網敬一に師事する。漫画カルチャーから影響を受けた作風をもち、主人公像を肯定的に描き出す。国内外で作品発表を重ね、アートフェアへの参加や音楽作品のジャケットアートワークなど幅広く活動する。

　くっきりと描かれた顔、抽象化された表情、身体や装飾から読み取れる内面性など、3名は異なるアプローチをとっている。会場には鮮やかな色彩と密度のある作品が並び、各作品の特徴が明確に示される構成となる。