鈴木理策

　写真家、鈴木理策の代表作、新作を収録する写真集『Water Mirror』に焦点を当てる展覧会が開催される。

　鈴木は1963年和歌山県新宮市生まれ。87年東京綜合写真専門学校研究科修了後、写真による創作活動を始める。故郷の熊野をテーマに初の写真集『KUMANO』（1998）を出版し、『PILES OF TIME』（2000）で第25回木村伊兵衛写真賞を受賞。06年より東京藝術大学美術学部先端芸術表現科にて教鞭を執る。作品は、サンフランシスコ現代美術館、ヒューストン美術館、東京国立近代美術館、東京都写真美術館などに収蔵。

　本展では、鈴木のライフワークともいえる熊野での撮影のほか、南仏のサント・ヴィクトワール山、セザンヌのアトリエ、桜、雪の作品群に続く、水面を主題とするシリーズを収めた写真集を取り上げ、オリジナルプリントの鮮やかな色調が印刷によってどのように再現されたのか明らかにする。