坂本一樹

　日本画の素材を用いながら色彩豊かな抽象画を制作する坂本一樹の個展が開催される。

　坂本は1966年岐阜県生まれ。多摩美術大学絵画科日本画専攻を卒業し、95年に初個展を開催して以来、日本各地で作品を発表しながら作家活動を続けてきた。主な展覧会に、「21回上野の森美術館大賞展」（上野の森美術館、2003年）「日本画の逆襲」（岐阜県美術館、2017年）などがある。

　本展では、無数の線の航跡によって生み出されるパズルのような構図の中に、色と形が織りなすリズムを表現した作品を展示。深みの中に画面から浮き立つような鮮やかな色彩と、即興的な創意による遊び心、巧みな技術からなる厳格さをあわせ持った絵画世界が広がる。