BALL GAG 「Hype （Loop） Core」

　BnA Alter Museumで、BALL GAGによる個展 「Hype （Loop） Core」が開催される。

　SNS空間内において人間は、機械が取捨選択した「情報の推薦」によって無自覚に選択の幅を狭められているが、それと同時に受容する情報の純化（＝コア化）を進められているとも言える。BALL GAGは情報の純化を引き起こす環境（＝アーキテクチャ、狭義な意味ではプラットフォーム）が様々な現実のアクター（因子）に働きかける様子、そしてそのなかで見出される美学（純化された趣向性＝コア）とそれを信奉する集団を、寓話的にかつ造形的に考察する。

　BALL GAGにとって初の個展となる本展では、2020年より制作を開始し2022年にて完結した作品シリーズ「界面」を展示。これらイメージ群は、時を同じくして起きたコロナ禍とそれ以降におけるひとつのドキュメントとしても観ることができるだろう。「界面」という語が持つ相と相の境界、薄膜という意味が指すように、透過性の高いメディウムを用いた「界面」作品群が空間に展開される。