山内聡美 「WHEREABOUTS」

　parcelで山内聡美の個展「WHEREABOUTS」が開催される。

　山内は1985年神奈川県生まれ。2009年よりフォトグラファーとして活動開始し、クライアントワークと並行して自身の作品制作も精力的に行っている。8歳まで暮らしたアメリカ・フロリダ州の小さな町ベロ・ビーチを21年振りに訪ね、撮影した写真展「THIS MUST BE THE PLACE」（2014）を gallery 360°にて開催。その続編として、理想的なアメリカの住宅街を題材にした写真や、ヤシの木をモチーフとした南洋幻想を題材にした作品を制作している。

　本展では、山内にとっては何の縁もなく、訪れたこともない異国の風景の作品が展示されている。展覧会タイトル「WHEREABOUTS」とあるように、本展覧会の作品は特定の場所や時間を示さず、それらの写真は現実世界の出来事と情報が手のひらのスマートフォンのなかで無限に手に入れることになった現代人のあり方を示している。