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EXHIBITIONS

態度が形になるとき ―安齊重男による日本の70年代美術―

2017.10.28 - 12.24

安齊重男 《堀浩哉 1975年12月13日 現代文化センター、東京》 1975年 国立国際美術館蔵 © HORI Kosai, Courtesy The artist and Mizuma Art Gallery / © ANZAÏ

安齊重男 《グループ 361° 1973年7月 井の頭公園、東京》 1973年 国立国際美術館蔵 © ANZAÏ

安齊重男 《堀浩哉 1975年12月13日 現代文化センター、東京》 1975年 国立国際美術館蔵 © HORI Kosai, Courtesy The artist and Mizuma Art Gallery / © ANZAÏ

安齊重男 《村田高詩 1970年2月23日 こどもの国、神奈川》 1970年 国立国際美術館蔵 © ANZAÏ

安齊重男 《原口典之 1970年4月 こどもの国、神奈川》 1970年 国立国際美術館蔵 © ANZAÏ

安齊重男 《榎倉康二 1971年3月11日 ウォーカー画廊、東京(プリント:2015年)》 1971年 / 2015年 国立国際美術館蔵 © ANZAÏ

 1970年代の日本の現代美術を撮り続けた写真家・安齊重男の写真を辿ることによって、戦後日本美術の変革期を再確認する。さらに、国立国際美術館のコレクションを中心に、安齊が目撃した作家たちの作品を展示し、彼の行為について作品側からの検証も試みる。

 安齊は同世代の作家たちが生み出す一過性の作品の記録を35ミリカメラで撮影。画廊に木材、鉄板、綿、砂、パラフィン、粘土など、さまざまな材料を持ち込み、それらの材料をある状態に設置して作品化する一過性の表現は、展示が終了すると当然のごとく消えて無に帰した。

 安齊は、交友関係のあった、李禹煥(リ・ウーファン)、関根伸夫、吉田克朗、小清水漸(こしみず・すすむ)、菅木志雄など、のちに「もの派」と呼ばれた作家たちの作品ばかりでなく、自らの嗅覚を信じて、そのような消えてなくなっていくタイプの作品を中心に撮影した。

  安齊はその後、国内の現代美術展を網羅するかのように積極的に撮影を続けて、74 年にはデンマーク・コペンハーゲンで開催された日本現代美術展を撮影するために渡欧。海外にまでその視野と作家との関係を広げた。