テリ・ワイフェンバック「The May Sun」

　1957年生まれのアメリカの写真家、テリ・ワイフェンバックによる、国内外の美術館として初となる個展が開かれる。

　ワイフェンバックはメリーランド大学で絵画を学んだ後、70 年代より写真制作を開始。過去に出版した15 冊の写真集はこれまで高い評価を得てきた。

　本展は、シリーズ作品「The Politics of Flowers」と「The May Sun」を中心に構成される。「The Politics of Flowers」は、2003 年に母を亡くしたワイフェンバックが、パレスチナに咲く花を採集した19 世紀の押し花帳と出会ったのを機に制作。2005 年に写真集として発表した代表作のひとつだ。

　また初公開作品であり、タイトルはアメリカの詩人ウォレス・スティーヴンスの詩に由来する「The May Sun」はIZU PHOTO MUSEUMに長期滞在を通して制作された。本展ではそれらに加えて、柿田川湧水（静岡県・清水町）で撮影した自身初となる映像作品など、約110 点を展示する。