EVERYDAY HOLIDAY SQUAD

　複数人のアーティストが関わるアーティストコレクティブであり、公共空間に存在する閉ざされた、あるいは不可視化されたレイヤーを、悪戯や落書きの延長線上の行為として可視化させる集団「EVERYDAY HOLIDAY SQUAD」。東京の地下空間である暗渠に潜り込み、誰も見ることができない壁画制作をしたドキュメント『unknown』や、社会の中で不確定な存在として扱われるホームレスたちと共作した写真作品や立体作品『STREET MATTERS』などを発表し、石巻にて行われた「Reborn-Art Festival」（2017年）では、夜間工事現場がスケートパークに置き換わる映像作品で注目を集めた。

　本展では、渋谷の街が表象する社会の歪みに介入した新作を公開する。オリンピックによる再開発が進む渋谷の街で、かつては誰でも入れた公園も現在は白い壁が建てられて入れない場所となったが、「EVERYDAY HOLIDAY SQUAD」は公共施設のあり方に新たな視座を求める。同時に、近年取り締まりが厳しくなっている自転車の駐停車の問題に着目し、放置自転車をパブリックアートへ変えるプロジェクトも展開する。