EXHIBITIONS

阿弥陀如来

浄土への憧れ

2022.05.28 - 07.03

阿弥陀三尊来迎図 日本・鎌倉時代 14世紀 根津美術館蔵

当麻曼荼羅(部分) 日本・南北朝時代 14世紀 根津美術館蔵

善光寺縁起絵(中幅) 日本・鎌倉時代 13~14世紀 根津美術館蔵 重要文化財

阿弥陀如来像 朝鮮・高麗時代 1306(大徳10年・忠烈王32年) 根津美術館蔵 重要文化財

 根津美術館が企画展「阿弥陀如来 浄土への憧れ」を開催する。

 遡ること、飛鳥時代にはすでに信仰されていた阿弥陀如来。平安時代に密教が伝来したのちも尊ばれ、さらに浄土信仰が盛んになると、極楽往生へと導く救いのほとけとして国中で崇められるようになった。

 根津美術館は、コレクションの礎を築いた初代根津嘉一郎(1860〜1940)が蒐集した、仏画や仏像をはじめとする仏教美術を数多く所蔵。嘉一郎は無神論的思想の広がりを憂いて、その晩年に仏教思想の教導のため、無宗派寺院の建立を目指していた。なかでも阿弥陀如来にかかわる収蔵品は豊富で、重要文化財や重要美術品に指定されている優品も複数ある。

 本展では、同館の所蔵品の仏画を中心として、日本における阿弥陀信仰の歴史とその広がりを概観するとともに、高麗における作例もあわせて紹介する。展覧会を通じ、阿弥陀如来にかかわる美術の華麗で多様な世界を知るきっかけとしたい。