折原智江「続・死なないセレモニー」

　gallery N 神田社宅で、折原智江の個展「続・死なないセレモニー」が開催される。

　折原は1991年生まれ。埼玉県の実家は煎餅屋を営む。2015年に多摩美術大学工芸学科陶専攻を卒業、17年に東京藝術大学大学院美術研究科先端表現科を修了した。16年に《ミス煎餅》を制作し、第19回岡本太郎現代芸術賞展で岡本敏子賞を受賞。家業が煎餅屋である折原自身のルーツを知ることとともに、煎餅の技術を学び、煎餅で自身の生前墓をつくり上げた作品だった。

　本展は《ミス煎餅》の墓終いとして開催するもの。燃焼する煎餅の墓の先に、営みに対する希望を込めた「続・死なないセレモニー」となる。

　会期初日の5月21日には、能勢陽子（豊田市美術館学芸員）をゲストに迎えたオープニングトークを予定している。