EXHIBITIONS

副田一穂キュレーション「非零和無限不確定不完全情報ゲームとしてのアート?」 アラン、斉と公平太

2019.11.30 - 12.29

左は、斉と公平太《歩兵ポーン 将棋形チェス販促用イメージドローイング》(2018)、右は、アラン《コムニカチオのドローイング》(2018)

アラン コムニカチオ 2018

斉と公平太 将棋形チェス 試作品 2019

 副田一穂(愛知県美術館学芸員)のキュレーションによる展覧会「非零和無限不確定不完全情報ゲームとしてのアート?」が開催。本展では、ゲームとアートとの関係について思考する2人のアーティスト、アラン(三浦阿藍)、斉と公平太を紹介する。

 アランは1991年鳥取県生まれ、成安造形大学芸術学部芸術学科卒業。パープルーム予備校2期生。自らボードゲーム「ゾンビマスター」を開発し、ゲーム道具とプレイヤーとのあいだで生じるコミュニケーションの不全に着目している。

 斉と公平太は72年愛知県生まれ、94年頃より作家活動を開始。キャラクターのデザインや、チェスの駒の見かけ上の形状を、将棋の駒の形状に差し替えた《将棋形チェス》を自作するなど、ユニークながら社会へのアイロニーを込めた多様な作品を展開している。

「マックス・エルンスト──フィギュア×スケープ」展(横浜美術館ほか、2012)などシュルレアリスムの展開を中心に、視覚文化と美術との交差を掘り起こす展覧会を企画してきた副田が、本展ではアートとゲームが共有しうる原理的思考に基づいて、2人に活動をひも解く。