EXHIBITIONS

大和田俊、玉山拓郎、二艘木洋行、ucnv「47℃(…and Cats in the Burning City)」

2022.09.03 - 10.02

大和田俊 泡 2020

 TALION GALLERYは、大和田俊、玉山拓郎、二艘木洋行、ucnvによる展覧会「47℃(…and Cats in the Burning City)」を開催。本展は、「仮定の上の仮定」「後回しと先回り」「猫」という、独自のテーマに基づいて展開される(3つのテーマの全文はTALION GALLERYのウェブサイトに掲示している)。

 本展に参加する大和田俊は、1985年栃木県生まれ、現在は東京を拠点に活動。2012年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。空間に発生する音響と、生物としての人の身体や知覚、環境や時間軸との関わりに関心を持ちながら、電子音響作品やインスタレーションを発表している。音の発生から聴取されるまでのあいだにある遅延や移行を示すことで、多動的な環境に潜勢する音の在り方をあらわしている。

 玉山拓郎は1990年岐阜県生まれ。2013年愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業、15年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油画研究分野修了。鮮やかに彩られた壁面や照明、家具や日用品などの日常的事物の形態を用いて、立体作品やインスタレーション、映像作品などを制作する。色調、律動、音響を干渉させつつ組み合わせることで、構成的かつ夢想的な入れ子状のコンポジションをつくり出す。

 二艘木洋行は1983年山口県生まれ。現在、神奈川県を拠点に活動。解像度の限られたペイントツールと、ペンや油彩、スプレーなどの画材を探索的に用いて作品制作を行う。デジタルの描画環境にアナログなエラーを呼び込み、あるいはアナログな描画にデジタルなスキームを挿入することで、ひとつの平面上にイメージの接続と切断を複層的に描き出している。

 ucnv は2009年頃より、データが破損した画像や映像から生まれるグリッチを、プログラミングにより意図的に生成し作品化してきた。近年はグリッチ表現にとどまらず、デジタルメディアの特性を主題にした作品を発表している。近年の個展に「Volatile」(IAMAS図書館、岐阜、2019)、「二個の者が same space ヲoccupy スル」(コ本や、東京、2018)などがある。