EXHIBITIONS
村山悟郎 × 井村一登「重複するイメージ」
村山悟郎と井村一登による2人展「重複するイメージ」がアートフロントギャラリーで開催される。
村山悟郎は1983年東京都生まれ。2015年東京藝術大学美術研究科博士後期課程美術専攻油画(壁画)研究領域修了。自己組織的なプロセスやパターンを、絵画やドローイングを通して表現している。2019年の瀬戸内国際芸術祭では、男木島の浜口邸にて壁画作品《生成するウォールドローイング-日本家屋のために》を発表。築90年の古民家の内壁を埋め尽くす植物のモチーフは蔦のように生長した。
2022年の瀬戸内国際芸術祭でも継続して同会場で展示をアップデート。貝殻模様をモチーフとして、セルオートマトンによって生成される壁画、床の間古材を用いた板絵、あわせて多様な貝殻の実物を展示し、生命が生きることで自らつくり出す時間と建築がたたえる古びの時間を結び合わせた多層的な空間をつくり出した。
本展では、男木島でつくり出した作品群に連なる新作を発表する。螺鈿を用いたセルオートマトンや日本家屋の床の間古材を用いた板絵など、工芸的な手法と情報理論や生命科学の混成によって現れた作品群は、新しい自然観を体現している。
井村一登は1990年京都府生まれ。2015年京都市立芸術大学総合芸術学科卒業。2017年に東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻を修了。ハーフミラー、球体の鏡、LEDなどを用いて視覚や認識に関わる光学的な作品を制作している。近年は鏡の歴史をひも解き、鏡の素材や技法を再構成することで「自分が映らない」鏡を手がけるほか、様々なマテリアルを用いて制作の可能性を拡げている。
今年2月に行われたマツモト建築芸術祭では、まつもと市民芸術館の階段に沿って、長野県の和田峠から採れた黒曜石を素材とした鏡を展示し、建築家・伊東豊雄の設計と軽やかに調和する空間をつくり出した。
村山と井村は、自然界に内包される秩序を可視化するという点で、緩やかに通じ合っているように感じられる。アートフロントギャラリーの初展示で見せる、情報技術や自然環境と絡み合う2人のアーティストの試みに注目してほしい。
村山悟郎は1983年東京都生まれ。2015年東京藝術大学美術研究科博士後期課程美術専攻油画(壁画)研究領域修了。自己組織的なプロセスやパターンを、絵画やドローイングを通して表現している。2019年の瀬戸内国際芸術祭では、男木島の浜口邸にて壁画作品《生成するウォールドローイング-日本家屋のために》を発表。築90年の古民家の内壁を埋め尽くす植物のモチーフは蔦のように生長した。
2022年の瀬戸内国際芸術祭でも継続して同会場で展示をアップデート。貝殻模様をモチーフとして、セルオートマトンによって生成される壁画、床の間古材を用いた板絵、あわせて多様な貝殻の実物を展示し、生命が生きることで自らつくり出す時間と建築がたたえる古びの時間を結び合わせた多層的な空間をつくり出した。
本展では、男木島でつくり出した作品群に連なる新作を発表する。螺鈿を用いたセルオートマトンや日本家屋の床の間古材を用いた板絵など、工芸的な手法と情報理論や生命科学の混成によって現れた作品群は、新しい自然観を体現している。
井村一登は1990年京都府生まれ。2015年京都市立芸術大学総合芸術学科卒業。2017年に東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻を修了。ハーフミラー、球体の鏡、LEDなどを用いて視覚や認識に関わる光学的な作品を制作している。近年は鏡の歴史をひも解き、鏡の素材や技法を再構成することで「自分が映らない」鏡を手がけるほか、様々なマテリアルを用いて制作の可能性を拡げている。
今年2月に行われたマツモト建築芸術祭では、まつもと市民芸術館の階段に沿って、長野県の和田峠から採れた黒曜石を素材とした鏡を展示し、建築家・伊東豊雄の設計と軽やかに調和する空間をつくり出した。
村山と井村は、自然界に内包される秩序を可視化するという点で、緩やかに通じ合っているように感じられる。アートフロントギャラリーの初展示で見せる、情報技術や自然環境と絡み合う2人のアーティストの試みに注目してほしい。