EXHIBITIONS

しりあがり寿「心頭滅却すれば火もまたCOOL」

京都 光明院
2022.04.16 - 05.15

しりあがり寿 参考画像

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 京都の光明院で、しりあがり寿の個展「心頭滅却すれば火もまたCOOL」が開催される。本展は選曲家・桑原茂一による企画、『freedom dictionary』とのコラボレーションとなる。

 しりあがりは1958年生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン専攻を卒業後、キリンビール株式会社に入社し、パッケージデザインや広告宣伝などを担当する傍ら、マンガ制作を行う。85年に単行本『エレキな春』でマンガ家デビューし、白土三平の作品のパロディーやサラリーマンの生活を描いたギャグマンガで注目を集める。94年に独立。ギャグ作品をはじめ、文学的・哲学的なテーマを敷いた作品やアンダーグラウンドマンガ、新聞連載の社会派4コママンガなど様々なジャンルの作品を発表してきた。また近年では、映像やインスタレーション作品の制作にも取り組み、展覧会や芸術祭への参加など活動の場を広げている。

 枯山水庭園でも知られる光明院を会場とする本展では、作品約15点を展示予定。しりあがりは次のコメントを出している。

「今回、なんとも美しいお庭の光明院さんで作品を展示させていただけることになりました。テーマは『心頭滅却すれば火もまたcool』。同じ臨済宗の快川禅師が織田に攻められた時の言葉として有名な『心頭滅却すれば火もまた涼し』をちょっといじらせてもらいました。

作品はここ1年の自分のテーマに沿って周囲が焼かれています。今、ジワジワと忍び寄る衰退から文字通り戦火に囲まれる都市まで、周辺を焼かれるような不安や痛みが人々を包みます。必死に抵抗するか、ただ嘆くか、そんなこと忘れて楽しく生きてゆくか、さまざまな葛藤が生まれると思います。だけど気持ちだけは、ユーモアを忘れずあくまでcoolに澄んでいたいものです(しりあがり寿)」。

 なお『freedom dictionary 205』は、「特集 しりあがり寿」を4月1日に発行。本展覧会の図録として読める一冊となる。