EXHIBITIONS

TENJIN MATSURI

梅佳代「天神さま」 川島小鳥「ピンクの光線」

本展メインビジュアル

 写真家の梅佳代と川島小鳥を迎えた特別企画展が、福岡の三菱地所アルティアムとイムズプラザで開催。本展は、2021年8月に閉館を迎えるイムズと三菱地所アルティアムにとって、最後の創業記念日を飾る特別な展覧会となる。

 梅は1981年石川県生まれ。写真集『うめめ』(2006)で、第32回木村伊兵衛写真賞を受賞。独自の観察眼と客観的な視点で、何気ない日常の瞬間を切り取り、被写体のありのままの魅力を引き出してきた。

 いっぽう川島は1980年東京都生まれ。写真集『未来ちゃん』(2011)で第42回講談社出版文化賞写真賞、『明星』(2014)で第40回木村伊兵衛写真賞を受賞。ノスタルジーとみずみずしさが入り混じる川島の作品は、その眼差しや存在の曖昧さが、とらえどころのない感覚を抱かせる。

 子供から大人、そして著名人まで被写体の飾らない姿を、絶妙な距離感とタイミングで切り取る共通点を持ちながら、まったく異なる作風を見せる2人。再開発の渦中である福岡・天神を舞台に、梅は、街を行き交う人や働く人を、川島は、福岡に暮らすように滞在を重ね、街に溶け込み人や風景を撮影した。

 本展では、これまで梅と川島の写真集や展覧会を手がけてきた祖父江慎をアートディレクターとして招き、2人の作品を魅力的に展開。第一線で活躍を続ける写真家2人の撮り下ろし作品が、同じ空間で対面する貴重な機会となる。