EXHIBITIONS

小野澤弘一・開田智 二人展

 現代性の中に原始の美しさを追求する陶芸家の小野澤弘一と、流し書きの手法を用いる書道家・開田智(さとる)の2人展が開催されている。

 小野澤は東京都出身、多治見市陶磁器意匠研究所卒業。2017年有田国際陶磁器展入選し、同年に世界最大規模の家具見本市、ミラノ・サローネで、「Knoll」のショールームに作品提供した。主な展覧会に、「麗水国際アートフェスティバル2017」(韓国、2017)、「15 young potters from Japan」(ニューヨーク、2017)など。

 いっぽう、開田は富山県出身、武蔵野美術大学短期学部卒業。16年に「ARTEX-PARIS」で奨励賞を受賞。偶然性を引き出す手段として、紙と墨による表現に取り組み、しつらえの中で通常の墨とボンド墨を使って、意図するものと意図しないものの融合を図っている。

 開田の書と、草月流の華道家・大泉麗仁が活けた花を添えた小野澤の花器。ギャラリーの空間で、質の違う黒が響きあう。