EXHIBITIONS

篠田英美 写真展 銀河は高く歌う

2024.05.02 - 05.25

©Hidemi Shinoda

 ギャラリー冬青で、篠田英美 写真展「銀河は高く歌う」が開催される。

 篠田英美は、埼玉県大宮市出身。8歳から11歳までメキシコ、16歳から19歳までアメリカに在住。慶應義塾大学文学部文学科英米文学専攻卒業。在学中、カメラクラブに所属。卒業後、(株)第一勧業銀行入行。2000年からフリーフォトグラファーとして活動し、現在は主に朝日新聞社、時事通信社などで文化人ポートレート撮影を担当している。時事通信社配信の「ミニ評」(ノンフィクションジャンル)執筆(2016年〜22年)。全国の個人調剤薬局が加盟する ClassA グループ季刊広報誌「Field」内のお店紹介インタビュー記事「Shop Watch」連載中(2019年〜)。本展に寄せて、篠田は次のように語っている。

「写真を撮るとき、いつも思うのは、私が見ている情景をみんなにも見せたいということ。人を撮るときは、撮られている本人でさえ気付いていないであろう魅力を、また、景色を撮るときは、この一瞬の光が見せてくれる奇跡の輝きを。どちらにせよ、いまこの時は二度とは訪れません。思った通りに撮れたときより、こんなのが撮れちゃったというときに写真は面白いと感じます。今回の展示作品のメインとなる「光が流れる写真」も、驚きの産物のひとつです。あるときフィルムに映ったものは、いつも感じている、地球に乗って宇宙を旅している感覚でした。
 その感覚を培ったのは、8歳から暮らしたメキシコの日々。あの頃、家族でよく車で旅をしました。父が運転し、母が助手席、三人姉妹で後部座席に座っていると、全く知らない土地でも何も怖くありませんでした。車がそのまま宇宙船になって、空の彼方に飛んで行っても平気だとまで思っていました。
 なんて言いつつ、ただ単に、モノともヒトとも別れ下手という、未練がましい生き方が、去り難く光が帯を引く写真を撮らせるのかも知れません。
 ともあれ、私にとっては宝石のような世界をお楽しみいただけたら幸せです」(展覧会ウェブサイトより)。