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大岩オスカール展「乱流時代の油ダコ」

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 渋谷ヒカリエで、大岩オスカールによる個展「乱流時代の油ダコ」が開催されている。

 大岩オスカールは、社会風刺に満ちた独自の世界観をユーモアいっぱいに表現するアーティストで、緻密なタッチや俯瞰的な構図を使った作品は世界中の多くのファンから愛されている。

 大岩オスカールのこれまでの活動としては、2008年の東京都現代美術館、2019年の金沢21世紀美術館での大規模な個展が記憶に新しい。また、ファーレ立川、大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭などで地域の特性を活かしたサイトスペシフィックな作品を多く展開してきた。

 本展では、1999年に彼が描いた「水族館」という作品に登場したタコのような空想の水生生物「オイル・オクトパス」を中心とした展覧会で、大岩が持つ地球環境への懸念を背景に持つ。会場では、新作絵画や近年の大型の立体作品など、館内各所に展示。乱流のようなこの時代を生きる愛らしいキャラクターの漂流を、渋谷ヒカリエの内外を巡りながら目撃してほしい。