EXHIBITIONS

生き延びるためのラプソディ

ギャラリー無量
2024.05.03 - 05.26
 ギャラリー無量で「生き延びるためのラプソディ」が開催される。

 本展は、生活と制作を結びつけながら/結びつけざるを得ない状況で制作を行う4組の作家を紹介。病気の発覚によって、これまでの木材や金属といった彫刻的な素材を使用した制作方法を一転させ、現在はワイヤーや小さな木片など、扱いやすい素材を使用して軽やかな立体を制作している汲川洋平。佐藤史治と原口寛子は、2011年に結成したアーティスト・ユニットで「ふたり」であるということを軸に、共同して映像・音・テキストなどを組みあわせたインスタレーションやパフォーマンスを制作している。

 ある出来事から出会った「14」という数字を起点に、「14」に従いながら平面・立体を用いたインスタレーションを制作し「14」に縛られた生活と制作を実践している千々和佑。中塚文菜は、自身の身近で起こる個人的な違和感と地道に向き合いながら平面・立体作品・インスタレーションの制作を行う。

 本展のタイトルにある「ラプソディ(狂詩曲)」とは、形式が決まっておらず、楽器や演奏形態も自由、民族的または叙事的な内容を表現している様々な曲調をメドレーのようにして構成されることが多い楽曲のことを指している。生活と制作の結びつき方は各作家によって異なるが、空間を巡ることで、生活と制作の各作家への影響や、それによって生まれる多様な表現を、ひとつの楽曲のように紡ぎ出す展示となっている。

 また本展覧会では、作家の日記や生活と制作に関するテキストなどを公開。それによって作家が何を考えながら生活や制作を行っているのかを見ることができる。また、本展覧会は、あをば荘(東京都墨田区、2023年12月〜2024年1月)でも開催されており、ギャラリー無量での展示では、東京展の記録も公開する予定。