ジョルダン・サジェ個展「センヲエガク」

　アニエスベー ギャラリー ブティックで、フランス人アーティストのジョルダン・サジェによる個展「センヲエガク」が開催される。

　サジェは1980年生まれ、パリを拠点に活動する現代アーティスト、ストリートアーティスト。数学的な美学の法則を探求している時に初めて学校のベンチに落書きをし、それを契機にストリートアーティストとしての活動を始めた。呼吸、うねり、振動をインスピレーションに、3本の曲線を公道や店舗のファサード、地下鉄の壁面などに、チョークで下書きすることなく描く。テンポラリーなものから恒久的なものまで、2000点以上の作品を制作している。これまでにアニエスベー、プランタン（百貨店）、ファッションデザイナーのジャン・シャルル・ド・カステルバジャックなど、さまざまなアーティストや企業とコラボレーションをしている。

　公共物を破壊し、誰かを不快にするような行為は望まないと考えるサジェは、テンポラリーな現実空間の利用と、SNSという現実空間の外で発信されるイメージを拡散させることによって、ストリートアートが都市と共存するひとつのあり方を示している。

　本展は、今回のために制作した直径2メートル以上のキャンバス作品2点と、過去のアーカイヴ写真および映像作品、ライブパフォーマンスで制作する作品群が紹介されている。