2018.5.23

「メルド彫刻」を提唱した白川昌生
がまたさらにその先を展望する。
豊嶋康子、冨井大裕らが参加

「メルド彫刻」を提唱した白川昌生のキュレーションによって、「メルド彫刻の先の先」がMaki Fine Artsで開催される。参加作家は白川のほかに、豊嶋康子、冨井大裕、橋本聡、麻生晋佑らが集う。会期は6月29日〜8月19日。

Shinsuke Aso Untitled 2017 Courtesy of the artist and Maki Fine Arts

 展覧会タイトルにも組み込まれている「メルド彫刻」とは、DIY的な素材や方法で制作された作品を指す。ダダイスムの運動に参加し、「メルツ」という独特のコラージュ作品をつくったドイツのアーティスト、クルト・シュビッタース(1887〜1948)が、インスタレーションの先駆けともいえる「メルツバウ」を確立したことに倣って、2000年代に白川昌生によって提唱された。

 白川がキュレーションを務める「メルド彫刻の先の先」は、白川のほかに豊嶋康子、冨井大裕、橋本聡、麻生晋佑が参加。「メルド彫刻」のまたさらにその先を感じるような、独自の素材と作風で活動をする5作家が集う。ユニークかつ軽妙な作品群で構成される空間は、アートの文脈に新たな風を吹かすかもしれない。