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NEWS / EXHIBITION - 2018.4.14

モネ、初期の傑作が初来日。
風景画65点が集結する
「プーシキン美術館展」が開幕

フランス絵画のコレクションで知られる、ロシア・モスクワのプーシキン美術館から、風景画65点が来日する展覧会「プーシキン美術館展」が2018年4月14日に開幕。初来日となるクロード・モネの《草上の昼食》など、珠玉の作品が並ぶ。

プーシキン美術館展の入り口

 プーシキン美術館はモスクワ中心部にあるロシアの国立美術館。1912年に前身であるモスクワ大学の付属美術館が開館し、37年に現在の名前に改称しており、同館には古代エジプトから近代までの絵画、版画、彫刻などが収蔵されている。なかでも、印象派を中心とするフランス近代絵画コレクションは世界屈指。そのコレクションの中から風景画に焦点を当て、「旅」をキーワードに構成された展覧会「プーシキン美術館展―旅するフランス絵画」が東京都美術館で開催中だ。

展示風景

 展示は6章構成。17世紀の画家クロード・ロランらの作品が並ぶ「近代風景画の源流」から始まり、19世紀のカミーユ・コローやギュスターヴ・クールベら19世紀の画家たちによる「自然への賛美」に続く。そして、印象派の画家たちが描く「パリの風景画」、アンリ・マティスやパブロ・ピカソの作品も紹介される「パリ近郊―身近な自然へのまなざし」、アンドレ・ドランが描く南仏の風景画などからなる「南へ―新たな光と風景」へと続き、最後の展示室では「海を渡って/想像の世界」と題し、アンリ・ルソーらが描く空想の風景画が展示される。

展示風景より左はモーリス・ドニ《ポリュフェモス》(1907)

 とくに注目したいのは、クロード・モネが26歳の頃、1866年に描いたという《草上の昼食》だ。パリ近郊のフォンテーヌブローでピクニックを楽しむ若者たちが描かれているこの作品は、モネが敬愛したエドゥアール・マネが62年頃に描いた同名作品(オルセー美術館所蔵)に触発されて描いたものだという。

 本展に学術協力をした東京大学教授・三浦篤の解説によると、本作品のモデルとなっている女性は、当時モネと出会ったばかりで後に妻となるカミーユで、男性はモネの友人で画家だったフレデリック・バジール。当時、モネは複数人のモデルを雇う金銭的余裕がなかったため、親しい友人たちにモデルを頼んでいたという。後に印象派の巨匠となるモネの、青春期の作品だ。

 また、当時パリ郊外にピクニックへ出かけるのは、パリ在住の上流階級の人々だった。つまり、描かれている人々の服装からは当時の最先端の流行がうかがえるなど、作品から多くのことが読み取れる。三浦は「初期のモネの傑作。若き日のモネの大変野心的な作品というように位置づけることができると思います」と、印象派に到達する前の本作品についてコメントを寄せた。

プーシキン美術館のマリーナ・ロシャク館長とモネ《草上の昼食》

 本展開幕にあわせて来日したプーシキン美術館館長のマリーナ・ロシャクは、「現代の世の中は攻撃的なこと、様々な危機的なことに囲まれて、そのようなニュースを目にする機会が非常に多いが、そのようなときこそ私たちの周りにあるのは美、美しさです。この風景画を愛でるというのに、いまこそふさわしいときはないと思います」と語った。

 プーシキン美術館が誇る至極のコレクションの中から、風景画だけをピックアップした本展。旅をするように楽しみたい。

information

プーシキン美術館展——旅する風景画

東京展
会期:2018年4月14日~7月8日
会場:東京都美術館 企画展示室
住所:東京都台東区上野公園8-36
電話番号:03-5777-8600
開室時間:9:30~17:30 ※入室は閉室30分前まで
休室日:月(ただし4月30日は開室)
料金:一般 1600円 / 大学生・専門学校生 1300円 / 高校生 800円 / 65歳以上 1000円
大阪展
会期:2018年7月21日~10月14日
会場:国立国際美術館

event

記念講演会

第1回「プーシキン美術館と珠玉のコレクション」
日時:2018年4月14日 14:00~15:30 ※13:00より講堂前で整理券配布、13:30開場
講師:マリーナ・ロシャク(プーシキン美術館館長)
会場:東京都美術館 講堂(交流棟 ロビー階)
定員:225名
参加費:無料 ※本展観覧券(半券可)が必要
 
第2回「風景画の誕生と崩壊 クロード・ロランからピカソまで」
日時:2018年5月12日 14:00~15:30 ※13:00より講堂前で整理券配布、13:30開場
講師:山梨俊夫(国立国際美術館 館長)
会場:東京都美術館 講堂(交流棟 ロビー階)
定員:225名
参加費:無料 ※本展観覧券(半券可)が必要
 
第3回「クロード・モネの《草上の昼食》―その謎と魅力について」
日時:2018年6月2日 14:00~15:30 ※13:00より講堂前で整理券配布、13:30開場
講師:三浦篤(本展学術協力、東京大学 教授)
会場:東京都美術館 講堂(交流棟 ロビー階)
定員:225名
参加費:無料 ※本展観覧券(半券可)が必要


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