2018.2.21

二大絵師の豪華共演。MOA美術館で「冨嶽三十六景」と「東海道五十三次」全点を一挙に展示

静岡県熱海市のMOA美術館で、葛飾北斎の「冨嶽三十六景」と歌川広重の「保永堂版 東海道五十三次」の全点を一挙に公開する展覧会が開催される。会期は3月16日〜4月24日。

葛飾北斎 冨嶽三十六景 尾州不二見原 江戸時代 19世紀
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 江戸時代、浮世絵師としてともに活躍し、年代を超えたライバル同士であったとも言われる葛飾北斎(1760〜1849)と歌川広重(1797〜1849)。この2人の代表作「冨嶽三十六景」と「東海道五十三次」(保永堂版)を一度に見ることのできる展覧会が、静岡県熱海市のMOA美術館で開催される。

葛飾北斎 冨嶽三十六景 山下白雨 江戸時代 19世紀

 天保2年(1831)、西村永寿堂から発行された北斎の「冨嶽三十六景」は、日本各地から見える富士山を、斬新な構図と、当時入手困難だった輸入品の科学顔料・ベロ藍(プルシアンブルー)を用いた鮮やかな発色で描いたもの。当時隆盛していた富士信仰を背景に本作は人気を博し、後に10図が追加され全46枚となった。

歌川広重 保永堂版 東海道五十三次之内 蒲原 江戸時代 19世紀

 いっぽう広重の「東海道五十三次」は、その3年後の天保5年(1834)、版元である竹内孫八によって刊行される。自然と融合した庶民の暮らしや旅の情景を生き生きと描き、それまで役者絵や美人画を主に描いていた広重は風景画家としての名声を確立。その後、晩年まで多くの名所絵を制作した。

 本展では、「冨嶽三十六景」全46枚と「保永堂版 東海道五十三次」全55枚を全期間を通じて公開。春の熱海・MOA美術館で、見頃を迎える桜とともに二大絵師の名作を楽しみたい。

歌川広重 保永堂版 東海道五十三次之内 庄野 江戸時代 19世紀