×
NEWS / EXHIBITION - 2018.2.3

昭和初期の東京を描いた「日本のゴッホ」長谷川利行の回顧展が開催。新発見の大作とともに画業をたどる

昭和初期の東京を自由奔放な筆致と明るい色彩によって描いた画家・長谷川利行の回顧展が全国5ヶ所で開催される。2018年3月24日〜4月22日開催の福島県立美術館を皮切りに、東京、愛知、福岡、栃木を巡回する。

長谷川利行 水泳場 1932 キャンバスに油彩 90.9×116.7cm 板橋区立美術館蔵

 長谷川利行(1891〜1940)は京都・山科生まれの画家。昭和初期の、モダンな東京の喧騒や、内面に寄り添うような人物像などを、自由奔放な筆致と明るい色彩によって描き出した。その画風や、波乱に満ちた生涯から、「日本のゴッホ」とも呼ばれる。

長谷川利行 夏の遊園地 1928 キャンバスに油彩 112.0×163.0cm 個人蔵

 青春時代を文学に傾倒し過ごした利行は、30歳頃になると画家を志し上京。独自に技法を体得し、30代半ばには二科展や一九三〇年協会展などで受賞を重ねるなど、その才能を開花させた。

長谷川利行 靉光像 1928 キャンバスに油彩 45.7×37.8cm 個人蔵

 熱狂的な支持者やコレクターを生んだその作品は、靉光や井上長三郎、吉井忠ら池袋モンパルナスの作家たちにも大きな影響を与えた。しかし、放浪癖と酒癖で生活は破綻し、浅草、上野、新宿、銀座など各地を転々とする生活のなか、病に倒れ49歳の生涯を終える。

長谷川利行 青布の裸婦 1937 キャンバスに油彩 52.8×70.5cm 個人蔵
長谷川利行 湯浴する女 制作年不詳 ガラスに油彩 15.4×10.6cm 福島県立美術館蔵(河野保雄コレクション)

 利行の没後70余年を過ぎるが、未だその生涯の把握、評価が半ばということもあり、近年でも新たに作品が発見されることがある。本展では、その新発見となった《カフェ・パウリスタ》や《水泳場》といった大作を含む、油彩、水彩、素描、ガラス絵など、約140点の作品を紹介。その画業を通して、「生きること」「描くこと」の原点を見つめ直す。

長谷川利行 カフェ・パウリスタ 1928 キャンバスに油彩 53.0×72.8cm 東京国立近代美術館蔵

information

長谷川利行展
藝術に生き、雑踏に死すー

福島展
会期:2018年3月24日〜4月22日
会場:福島県立美術館
住所:福島市森合字西養山1
電話番号:024-531-5511
開館時間:9:30〜17:00
料金:一般 1000円 / 高校生 600円 / 小中生 400円
休館日:月
 
東京展
会期:2018年5月19日〜7月8日
会場:府中市美術館
住所:東京都府中市浅間町1-3(都立府中の森公園内)
電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
 
愛知展
会期:2018年7月21日〜9月9日
会場:碧南市藤井達吉現代美術館
住所:愛知県碧南市音羽町1-1
電話番号:0566-48-6602
 
福岡展
会期:2018年9月22日〜11月4日
会場:久留米市美術館
住所:福岡県久留米市野中町1015 (石橋文化センター内)
電話番号:0942-39-1131
 
栃木展
会期:2018年11月13日〜12月24日
会場:足利市立美術館
住所:栃木県足利市通2丁目14-7
電話番号:0284-43-3131

event

ゲストトーク
日時:2018年3月24日 14:00〜15:00
講師:小林真結(府中市美術館学芸員)
※要展覧会観覧券
 
講演会「雑踏の美学」
日時:2018年4月8日 14:00〜15:30
講師:原田 光(本展監修者、元岩手県立美術館長)
会場:美術館講堂
定員:250名
料金:無料
 
学芸員によるギャラリートーク
日時:2018年3月25日、4月7日、4月13日 各回14:00〜15:00
※要展覧会観覧券
 
創作プログラム「自画像を描く〜自分をみつめる〜」
日時:2018年4月14日 10:00〜15:00
講師:斎藤隆(画家)
会場:美術館実習室
※事前申込制
 
キッズ・プログラム「ペタコロサッサ★★油絵ってたのしいね!」
日時:2018年4月1日 10:00〜15:00
講師:油井瑞樹(画家)
会場:美術館実習室
※事前申込制

関連記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

美術手帖の最新情報を
お届けします